マギ

&大高忍/小学館・マギⅡ製作委員会・MBS

STORY

迷宮(ダンジョン)バアル攻略篇・前篇

隣国との戦争に疲弊した軍事帝国パルテビアは突如出現した迷宮(ダンジョン)と呼ばれる謎の建造物に、戦況を打開する大きな力があるとして、国民を軍隊に召集しては送り込んでいた。しかし、一万人以上が迷宮に挑み誰一人帰ってくる者はいなかった。若い男達は皆次々に軍へ召集され、町には老人や怪我人、女子供が残された。
治安の悪化した町。軍の召集に従わない荒くれ者に襲われる物売り達。そこに立ち向かう一人の少年がいた。その名はシンドバッド。正義感の強い14歳の少年は盗賊を懲らしめ物売り達を救う。シンドバッドは物売り達の馬車に乗り込んでいた謎の旅人ユナンと出会い、故郷のティソン村へ案内する。一方その頃、パルテビア軍からティソン村へ一人の男が派兵されていた。軍への召集に従わないシンドバッドのもとに現れた軍人ドラグル。迷宮攻略の為、軍へ出頭しろと告げる。国家の強制力に苦悩するシンドバッド。世界を変えたいと願うシンドバッドにユナンは告げるのだった。

「行ってごらん、あの塔に。君の望む力があるよ。王の力が」

100人部隊を指揮しダンジョン攻略に挑むドラグル。現れるシンドバッド。ダンジョンは己の生死をかける場所。国家に命をかけるドラグル、国民に命をかけるシンドバッド。後に七海の覇王と呼ばれる男とそれに集いし八人将の一人の、若かりし日の冒険譚が今始まる。